先生は雨にあたらない

法生先生は、滅多に傘をさしません。

もう少し正確に言うと
先生は傘を使う必要が
殆どありません

天気予報が雨で
傘を手に取り事務所を出ても

先生が外出する直前に雨が止み、
先生がタクシーに乗っている
間だけ雨が降ります。

まるで天気に意思があり、
先生の邪魔をしないよう
コントロールしている
のかと
思えてきます。

こういった普通の雨だけではなく
準災害級の悪天候に対しても
先生の絶妙な
タイミングの良さは
発揮されます。

8月、法生先生は仕事で
東京に出張されました。

出発の2日前
東京都内は強烈な
ゲリラ雷雨
に見舞われ、

ニュース速報でも
ショッキングな映像が
流れていました。

足首まで冠水した道路で
自転車を手押しする人

地下鉄構内にまで浸水した駅の改札口



中でもひときわ衝撃的だったのは
新宿区西新宿の歩道の映像でした。

下水道からの水圧で
数メートル
吹き上がった水柱と、
空飛ぶマンホール蓋

鉄製品のマンホール蓋は
数十キロの重さがあり、
それが吹き飛んだのだから
どれだけ激しい雨だったのか、
恐ろしくなります。

新幹線の一時運転見合わせ、
飛行機も14便が欠便という
ニュースも流れ、
東京出張を控えた
先生の事を
皆が心配しました。

出発当日。
飛行機で東京へ向かった
法生先生が
羽田空港を出ると、
空は見事な晴天でした。

タクシーに乗って
セッション会場に
到着した先生は、

予定されていたセッションを
順調に終わらせたそうです。